高分子構造科学研究室

Laboratory of Macromolecular Structure

教授
今田 勝巳 (Katsumi IMADA)
mail kimada @ chem.sci.osaka-u.ac.jp
准教授
金子 文俊 (Fumitoshi KANEKO)
mail toshi @ chem.sci.osaka-u.ac.jp
助教
川口 辰也 (Tatsuya KAWAGUCHI)
mail kguchi @ chem.sci.osaka-u.ac.jp
研究分野

生命理学

所属

理学研究科

ロケーション

豊中地区

研究内容

生体内では、生体高分子が多数集合してできた分子機械が様々な化学反応や機能を担い、生命活動を支えています。生体高分子でできた分子機械は人工システムとは異なり、高精度といい加減さが両立しながら機能します。細菌のべん毛システムや蛋白質輸送システムは代表的な生体分子機械です。このような生体分子機械の作動機構や形成機構を、原子レベルの立体構造解析と分子機械の再構成を通して探ります。また、高分子と低分子化合物複合体の構造を調べ、それら分子の構造と機能の関係の研究にも取り組んでいます。

回転分子モーターの形成機構と回転機構の解明

 細菌の運動器官であるべん毛は、生物の中で初めて見つかった回転機構を持つ構造体です。べん毛の根元には、蛋白質分子が多数集合してできた直径約40 nmのモーターがあります。細胞膜内外の水素イオンやナトリウムイオンの濃度差をエネルギー源として作動し、水素イオンモーターは毎秒300回、ナトリウムイオンモーターは毎秒1500回の猛烈な速さで回転します。このモーターは逆回転も可能で、走化性センサーからの信号で反転することで、細菌は進行方向を変えます。固定子である膜蛋白質複合体中をイオンが通過する際に、固定子と回転子が相互作用することでトルクが発生すると考えられていますが、回転の分子機構は不明です。また、固定子はモーターが回転中に頻繁に入れ替わり、モーターに組込まれるとイオン透過が始まります。しかし組込み・離脱、それに共 役するイオン透過のON/OFFの分子機構は全く分かっていません。これらの謎を解くため、回転子や固定子を構成する蛋白質、その複合体の構造・機能解析に取り組んでいます。

細菌の蛋白質輸送システムの構造と機能の解明

 細菌べん毛は菌体外部に構築されるので、細胞内で合成したべん毛蛋白質を細胞外へ輸送しなければなりません。そのため、べん毛蛋白質のみを選択し、適切なタイミングで細胞外へ送り出すための輸送装置がべん毛根元にあります。単に輸送するだけでなく、べん毛の形成状況に応じて輸送する蛋白質を切り替えたり、輸送する蛋白質の発現制御も行います。この輸送装置は病原性細菌が感染する際、宿主細胞へ病原因子蛋白質を直接送り込むために使われるIII型輸送装置の仲間であり、同様の機構で作動すると考えられています。輸送の分子機構は不明ですが、最近、輸送装置蛋白質が回転分子機構を持つFoF1-ATP合成酵素と同様な構造を持つことが明らかになり、新たな展開が始まっています。

レジオネラ菌IVB型輸送装置の構造と機能の解明

肺炎を引き起こすことで知られるレジオネラ菌は、IVB型輸送装置を使って宿主細胞に病原因子蛋白質を直接送り込んで感染し、宿主細胞内で増殖します。IVB型輸送装置で送り込まれる病原因子蛋白質は約100種類もあります。この装置の分子選別機構や輸送機構を解明するために構造解析を行っています。

参考文献

連絡先

〒560-0043
大阪府豊中市待兼山町1-1
大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻
TEL / FAX:06-6850-5455/06-6850-5455

http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/okuyama/

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