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シュゴシン2 タンパク質によるサブテロメア領域での遺伝子発現とDNA複製制御のしくみを発見

Shugoshin forms a specialized chromatin domain at subtelomeres that regulates transcription and replication timing

Tashiro, T., Handa, T., Matsuda, A., Ban, T., Takigawa, T., Miyasato, K.,
Ishii, K., Kugou, K., Ohta, K., Hiraoka, Y., Masukata, H., Kanoh, J.

Nature Communications (2016), doi:10.1038/ncomms10393

要約
真核生物で広く保存されているシュゴシンタンパク質(Sgo2)は、M期セントロメアに局在して染色体を均等に分配する制御に関わることが知られている。我々は、阪大蛋白質研究所の加納純子准教授、生命機能研究科の平岡泰教授、東大総合文化研究科の太田邦史教授らのグループと共に、Sgo2の間期染色体における新たな役割を解明した。分裂酵母染色体では末端のテロメアに接するサブテロメア領域(約50-100kbに及ぶ)は多くの遺伝子が発現抑制されており、またDNAの複製は後期に複製するように制御されている。Sgo2はM期にはセントロメアに局在するが、間期になるとサブテロメアに局在してKnob(ブ)と呼ばれる高次に凝縮されたクロマチン構造形成に関与する。サブテロメアでSgo2はヘテロクロマチン構造とは独立に遺伝子の転写を抑制することを発見した。さらにサブテロメアの複製開始点の複製タイミングを後期にするしくみに関与することを見いだした。従来M期での重要な働きが知られていたSgo2であるが、間期でもサブテロメアで多様な機能を果たすという発見により、Sgo2が染色体機能の維持に多面的に関与することが示された。このようなしくみは分裂酵母以外の生物種でも存在するのではないか。

論文へのリンク
http://www.nature.com/ncomms/2016/160125/ncomms10393/full/
ncomms10393.html


升方研究室ホームページ
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/masukata/